2025年4月、飯山市立城北小学校が開校します。これは、戸狩小学校、常盤小学校、泉台小学校、東小学校の4校が統合されることによる新設校であり、城北中学校の校区内における大きな変革となります。少子化と過疎化の波に抗えず、小規模校の統廃合が進む中での決定となりました。
校名をめぐる議論と最終決定
当初、新しい小学校の名称は「飯山虹の丘小学校」とする方針が飯山市教育委員会から発表されました。しかし、「虹の丘」という地名が存在しないことから、住民の間で違和感を覚える声が多く上がり、最終的に中学校と同じ「城北小学校」とすることに落ち着きました。地域の歴史やアイデンティティを重視する声が強かったことが、この決定に影響を与えたものと考えられます。
私自身も「城北小学校」の方がふさわしいと考えていましたが、住民の反発があったからといって容易に校名を変更してしまうことには疑問を感じます。それならば、最初から市民の要望に沿った校名を十分に考慮し、選定してほしかったという思いもあります。
校地選定の是非
城北小学校は、旧第三中学校の跡地に新築されます。しかし、新たな校舎の建設が本当に必要だったのか、という疑問も残ります。統合対象の1校である戸狩小学校は校区の中心に位置し、そのまま活用する選択肢もあったように思われます。
ただし、新設校地が城北中学校と隣接することにより、児童が中学校に進学する際の環境の一貫性を保つことができる点はメリットともいえます。そうであれば、いっそのこと小中一貫校として計画するのも一案だったのではないでしょうか。
統合後の跡地利用は課題
統合によって廃校となる4つの小学校の跡地利用は、今後の重要な課題となります。いずれも著しい老朽化は見られず、引き続き活用は可能と見られています。また、泉台小学校は、1987年に柳原小学校・外様小学校・富倉小学校を統合して開校した経緯があり、歴史的に新しい学校でもあります。それがわずか38年で閉校となることは、統合の難しさを象徴しているといえます。
城南中校区にも影響、飯山市全体の課題へ
現在、飯山市には城北中学校と城南中学校の2つの中学校がありますが、特に城北中学校校区では児童数の減少が顕著であり、今回の統廃合が決定されました。しかし、城南地区においても児童数の減少は進行しており、城南中学校校区の小学校統合も今後の課題として浮上しています。
これは飯山市全体の問題であり、少子化が進む中でどのように教育環境を維持し、地域の活性化を図るかが問われています。
北陸新幹線駅開業のアドバンテージ
飯山市は新幹線駅開業という他地域にはない大きなアドバンテージがあります。しかし、現状では新幹線開業の恩恵を十分に活かしきれていないように感じます。飯山市の魅力をより広く発信することで、移住や定住を促進するための施策を強化することが必要ではないでしょうか。
今後、新設される城北小学校が地域にどのような影響を与えるのか、また廃校となる4校の跡地がどのように活用されるのか、引き続き注目していきたいです。
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