2026年4月、小諸市にある小諸高校と小諸商業高校が統合し、新たに「小諸義塾高校」として生まれ変わることが決まりました。この統合により、小諸市にある県立高校は1校のみとなります。以下、統合の背景や校名、校地の選定、そして今後の期待について考察してみたいと思います。
「小諸義塾高校」という校名の意義
統合後の新校名として「小諸義塾高校」が選ばれました。この名称には、かつて小諸市に存在した私塾「小諸義塾」の精神を受け継ぐ意図が込められていると考えられます。歴史ある名称を冠することで、伝統を尊重しつつ、新たな学びの場としての誇りを持つことができるでしょう。個人的にも、このような名付けには非常に好感が持てます。
校地選定の妥当性
統合後の校地には、小諸商業高校の敷地が活用されることとなりました。これについては、多くの点で妥当な判断であると言えます。
小諸高校の現在の校地は、小諸駅から2キロ以上離れ、坂道が続くためアクセスが非常に不便です。通学手段としてはバスがメインであり、生徒にとっては負担が大きい環境でした。1985年に移転するまでは小諸市総合福祉センターの場所にあったため、多少は通いやすかったものの、現在地では不便さが際立ちます。
一方、小諸商業高校も決して駅近とは言えませんが、小諸高校と比較すればアクセスはかなり良好です。そうした理由から、新校の校地として小諸商業高校が選ばれたのは合理的な決定と考えられます。
音楽科の設備問題
小諸高校には、長野県内で唯一の音楽科が設置されています。これまで、音楽科専用の施設や設備が整えられていましたが、統合に伴い現校舎の設備は活用できなくなります。この点については、新校に新たな音楽関連設備を整備する予定とのことですが、既存の設備が無駄になってしまうのはもったいないと感じます。
新たな3学科体制への期待
統合後の「小諸義塾高校」は、普通科・商業科・音楽科の3学科を備えた学校になります。この組み合わせは非常にユニークであり、多様な進路選択が可能になることが期待されます。普通科に加えて音楽科の独自性を備えつつ、商業科の実務的な学びを融合させることで、より特色ある学校へと発展していくことを願います。
統合による変化には賛否両論があるかもしれませんが、「小諸義塾高校」が新たな歴史を築いていくことに大いに期待したいところです。
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